2002年3月、シドニーで行われたIALA(国際航路標識協会)国際会議にて、ゼニライトブイは世界で初めての航路標識用のAIS装置である「Akari」を発表しました。それにより「Akari」は、ヨーロッパ、アジア、南北アメリカ、中東およぴアフリカ地域で数多く採用されていきました。
その後も「Akari」はバージョンアップにより、通信方式(RATDMA、FATDMA)を選択できるようにするとともに、航路標識の位置監視機能、海象や潮位情報を発信する機能、灯火や電源の状況をモニタリングできる製品を追加していきました。
Akariは「国際規格IEC62320」のテスト基準に定義された航路標識用AISタイプで、Akari-1はIECタイプ1を、Akari-3はIECタイプ3を意味しています。
Akari-1SとAkari-3Sでは、従来のAkariの機能に加えて、灯火の点灯、消灯の状況、電源状況のモニタリング機能、気象、海象用センサーを接続して観測データを送信する機能、安全関連のテキストメッセージ送信機能を内蔵しています。それにより、管理所にいながら航路標識を遠隔管理でき、観測情報を得られるようになりました。
また、Akariシリーズは動作電圧範囲を広げることで、より多くの航路標識に適用できるようになっています。
Akari-AWS system では、Akariを設置した標識灯や灯浮標の気象海象を定点観測し、AISネットワークを利用して送信できるようにするシステムです。観測用センサーをAkari-3SまたはAkari-DIUに接続し、Akari-3SをハブとしてAISネットワークにより情報を利用できるようにします。
Akari-AWSおよびAkari-DIUは、さまざまなメーカーの気象・海象観測用センサーに対応しており、ユニバーサルな互換性のある製品になっています。
グループ1センサー | グループ2センサー | |
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メッセージ 8 を放送する気象および水文 (気象) センサーを備えた多数の灯台と復元ビーコン (スパー ブイ) を識別する電子航法チャート。
気象センサーや潮汐センサー、その他の AtoN システムなど、ランタンやその他の機器を使用した一般的な接続例